立花峰夫のワインコラム

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Vol.73 新型コロナ禍とカリフォルニアのワイン生産

新型コロナウィルスの感染爆発で、世界中がロックダウン下にあります。太平洋の向こう側にあるカリフォルニア州は、アメリカ国内でいち早く動き(それがニューヨーク州との明暗が分かれた理由のひとつです)、サンフランシスコを含むベイエリア6郡で、3月17日から外出禁止令が出されました。翌18日には、高級ワイナリーの集積地のひとつソノマ郡で同様の外出禁止令が出され、20日にはナパ郡も続きました。この措置は、本稿執筆時点(4月20日)でも継続中で、まだ当分は続くものと思われます、残念ながら。

Vol.72 空飛ぶワイン

基本的人権のひとつである「移動の自由」が、こんなふうに制限されるときが来ようとは、夢にも思っていませんでした。この4月と6月に予定されていた、ワタシのワクワク欧州出張は、当然ながらキャンセルに。ヒッキーのくせに、予期せぬ制限をされると、「ああ、外国に行きたいなあ」と、遠い目になってしまいます。

ブドウ探偵キャロル・メレディスとジン・クエスト(後編)

現在、ナパはマウント・ヴィーダーの山中で、ラジエ・メレディスなるワイナリー名のもと、ご亭主とひっそり素敵なワインを造っているキャロル・メレディス博士。その大先生が、UCデイヴィスでブドウ遺伝学の研究をしていた現役時代の最後を飾った、ジンファンデルの起源をめぐる大発見の物語、前編からの続きです。前を読んでいただいてないと、この続きを読んでもなんのことやらさっぱりわかりません。なので、「え、それ見てないけど」という方は、お手数ですが布袋ワインズの公式Facebookページに飛んでいただいて、前編の投稿を先にご覧いただければ幸いです。

ブドウ探偵キャロル・メレディスとジン・クエスト(前編)

●はじめに
布袋ワインズが取り扱っているワイン生産者の中で、ワタシが個人的に超ラブなもののひとつがラジエ・メレディスです。生産量が少ないこともあって、日本での知名度はさほど高くないのですが、そのジンファンデル(=トリビドラグ→このコラムの後編で、この名前の由来を説明します)や、シラーなどは実にクラシックな味わいで、「うま~い」なのです。「なにその造り手?しらんわ」という人は、ぜひ一度お試しいただきたいなあと思います。決して後悔させませんよん。

Vol.69 グロウ・オールド・ウィズ・ミー

このほど、「ワイン業界 初老連合会」というNPOを結成しました。発起人のワタシは筆頭理事を務めています。自発的な入会も受け付けていますが、知人・友人で、当方が初老認定をした人は強制加入です。実年齢で線を引いているわけではなく、老眼、白髪、加齢臭、歯槽膿漏、性欲減退、飲酒時の寝落ち、胸焼け・胃もたれ、「あれ」「それ」といった指示代名詞の多用など、初老を初老たらしめている属性がいくつか当てはまるようになった際に、晴れて「認定」となります。主たる活動は、病気・加齢ネタや昔話、および若者の悪口をシェアすること。理由がはっきりとはわかりませんが、女子に加入拒否者が多くて困っています。いずれ、ウェブサイトを作成して、拒否者を含めた加入メンバーのリストを公開しますので、しばらくお待ちください。

Vol.68 ワインの名前は味を変える

ワインの「名前」って何なの?というのは、実はかなり面倒くさい問題だけれども、売上を左右する決定的に重要な要素よん、という前回コラムの続きです。

Vol.67 ワインの名前はムツカシイ

ワインの「名前」って何なの?というのは、実は面倒くさい問題であります。ワインスクールで教えたりしていると、初学者の生徒さんから「先生、このワインの名前は何ですか?」みたいな質問が出たりするのですが、なかなかこの問いにはシンプルに答えにくい。ここでいう「名前」とは、「そのワインを指すときに普通使う、最小限の単語の並び」とでも言いましょうか。ただそれは、ワインの生産地やその造り手のポートフォリオ、あるいは知名度などによって変わってきまして、わかりやすい法則性がないのです。

Vol.66 メルロはふたたび歌う

高校生のとき、一学年下に「めるろ」くんという男子がいました。当時はいわゆる「珍しい名前の子」という扱いでしたが、今ならかなりアリだよなあと思います。「めるろ」、柔らかくいい響きです。ただし、彼の場合、その名の由来はブドウ品種のメルロ Merlotではなく、フランスの実存主義哲学者モーリス・メルロ=ポンティ Maurice Merleau-Pontyなのですが。

Vol.65 ワインの自由は貿易の自由

みなさま、新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします(ぺこり)。

このコラムを、シャンパングラスを片手にお飲みになられている方も多いでしょうね。さて、百貨店で買った、1万円ほどのそのシャンパンが、政治的な理由である日を境に、突如2万円になったらどうします?

Vol.64 醸造家になろう! in California

若いときの自分の話をするのはまあまあ恥ずかしいのですが、ワタシは30過ぎの頃、ワイン造りがしたくてしたくてたまりませんでした。いろんな本で、ワイン造りのお勉強をガリガリしていたのですが、「自動車の取扱説明書いくら読んでも、運転してみないことには、『クルマに乗る』ってどういうことかわからんよねー」と思ったのです。自分の手で、どうしてもハンドルを握ってみたいと。そうしないと、この先ワイン業界で何をするにせよ、前に進めないなと。それで、合計すると1年半ぐらいでしょうか、3つのワイナリーで栽培・醸造研修生をやりました。日本でふたつ、カリフォルニアでひとつ。楽しかった。ひ弱なワタシには肉体労働は大変キツかったですが、毎日がキラキラと輝く夢のような時間でした。たかが研修生の身分ですが、本をいくら読んでもわからないreal thingを毎日体験することができたのです。

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