立花峰夫のワインコラム

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ブドウ探偵キャロル・メレディスとジン・クエスト(前編)

●はじめに
布袋ワインズが取り扱っているワイン生産者の中で、ワタシが個人的に超ラブなもののひとつがラジエ・メレディスです。生産量が少ないこともあって、日本での知名度はさほど高くないのですが、そのジンファンデル(=トリビドラグ→このコラムの後編で、この名前の由来を説明します)や、シラーなどは実にクラシックな味わいで、「うま~い」なのです。「なにその造り手?しらんわ」という人は、ぜひ一度お試しいただきたいなあと思います。決して後悔させませんよん。

Vol.68 ワインの名前は味を変える

ワインの「名前」って何なの?というのは、実はかなり面倒くさい問題だけれども、売上を左右する決定的に重要な要素よん、という前回コラムの続きです。

Vol.67 ワインの名前はムツカシイ

ワインの「名前」って何なの?というのは、実は面倒くさい問題であります。ワインスクールで教えたりしていると、初学者の生徒さんから「先生、このワインの名前は何ですか?」みたいな質問が出たりするのですが、なかなかこの問いにはシンプルに答えにくい。ここでいう「名前」とは、「そのワインを指すときに普通使う、最小限の単語の並び」とでも言いましょうか。ただそれは、ワインの生産地やその造り手のポートフォリオ、あるいは知名度などによって変わってきまして、わかりやすい法則性がないのです。

Vol.66 メルロはふたたび歌う

高校生のとき、一学年下に「めるろ」くんという男子がいました。当時はいわゆる「珍しい名前の子」という扱いでしたが、今ならかなりアリだよなあと思います。「めるろ」、柔らかくいい響きです。ただし、彼の場合、その名の由来はブドウ品種のメルロ Merlotではなく、フランスの実存主義哲学者モーリス・メルロ=ポンティ Maurice Merleau-Pontyなのですが。

Vol.65 ワインの自由は貿易の自由

みなさま、新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします(ぺこり)。

このコラムを、シャンパングラスを片手にお飲みになられている方も多いでしょうね。さて、百貨店で買った、1万円ほどのそのシャンパンが、政治的な理由である日を境に、突如2万円になったらどうします?

Vol.64 醸造家になろう! in California

若いときの自分の話をするのはまあまあ恥ずかしいのですが、ワタシは30過ぎの頃、ワイン造りがしたくてしたくてたまりませんでした。いろんな本で、ワイン造りのお勉強をガリガリしていたのですが、「自動車の取扱説明書いくら読んでも、運転してみないことには、『クルマに乗る』ってどういうことかわからんよねー」と思ったのです。自分の手で、どうしてもハンドルを握ってみたいと。そうしないと、この先ワイン業界で何をするにせよ、前に進めないなと。それで、合計すると1年半ぐらいでしょうか、3つのワイナリーで栽培・醸造研修生をやりました。日本でふたつ、カリフォルニアでひとつ。楽しかった。ひ弱なワタシには肉体労働は大変キツかったですが、毎日がキラキラと輝く夢のような時間でした。たかが研修生の身分ですが、本をいくら読んでもわからないreal thingを毎日体験することができたのです。

Vol.63 ワインと私

先日、誰もがご存じのとある超有名インポーターの社長さんとお話をしていた際、その会社の入社試験の一次審査が、「ワインと私」というタイトルの小論文だと伺いました。字数無制限。これは大変に面白い。

Vol.62 ワイン翻訳カタカナ事情

数ヶ月前になりますが、ジャンシス・ロビンソンほかによる大著『Wine Grapes』(原書刊行2012年)の翻訳本がとうとう出ました。どういう本かといいますと、世界中のワイン生産国(42カ国)において、商業ベースで用いられているブドウ1,368種を対象に、その起源、別名、栽培特性、主な生産地域、ワインの特徴などなどを詳細に記した事典です。邦訳名は『ワイン用葡萄品種大事典』(共立出版、税別42,000円)。大事典の名にふさわしく、総頁数は堂々の1,500。一日一品種ずつ、あるいは一頁ずつ読んでいっても、読み終わるまでには4年ぐらいかかるという大作でして、4年経つころには最初に読んだ頁など忘れているに決まっているので、半永久的に読み続けられるというお得な本であります。

Vol.61 たかがアルコール、されど……

遅ればせながら、『ナパ奇跡のぶどう畑』という本を読みました。シェーファー・ヴィンヤーズの現当主、ダグ・シェーファーによるワイナリーの物語です(原書刊行2012年、日本語版刊行2014年)。ワタシは、ワイン生産者当人が書いたものはその事実だけで尊ぶのを慣わしにしているのですが、この本もなかなかの良書であります。シェーファー・ヴィンヤーズ、あるいはナパの現代史に興味がある方は、ぜひお手にとって読んでみてください。すでに絶版ですが、古書はアマゾンほかで手に入ります(お取引先の皆様は、布袋ワインズの営業担当者に、「貸してくれ」と頼んでみてください)。

Vol.60 缶ワインについて私が知っている二、三の事柄

缶ワイン、日本市場でもちらほら見るようになりましたね。布袋ワインズも、ヘッド・ハイというピノ・ノワール100%の缶ワインを販売しています。アメリカ市場では結構なブームになっていて、昨年時点でアメリカ産缶ワインのブランド数は100ほど、2015年と比べて約8倍になっているそうです。いまだ、アメリカのワイン市場全体の0.4%を占めているに過ぎませんが、調査会社ニールセンのレポートによれば、今年6月までの1年間に、数量ベースで49%も伸びているそうですから、いかに急成長しているセグメントかというのが伺えます。なお、同じ1年間の成長率、価格ベースでは69%だそうなので、高品質・高価格化というのが、この調査から見てとれるもうひとつの傾向です。今年7月には、カリフォルニアで「第1回国際缶ワイン・コンテスト International Canned Wine Competition」なるものも開かれており(下記URL)、アメリカ、フランス、イタリア、スペイン、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスから200銘柄以上のエントリーがあったとのこと。200もあるとはちょっと驚きですな。

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